予防接種

予防接種とは

毒性を弱めた細菌やウイルスから作られたワクチンを前もって投与しておくと、体内に抗体ができ、その感染症に罹患しにくくなります。このような目的で行われる注射を予防接種(ワクチン)と言います。

当院で行える予防接種―原則成人が対象です(要予約)

インフルエンザ

インフルエンザはインフルエンザウイルスを原因とする気道感染症で毎年秋から冬に流行します。咽頭痛、鼻水、咳などの風邪症状に加えて高熱や悪寒(寒気)、全身のだるさ、関節痛・筋肉痛などの全身症状を伴います。感染力が強く、高齢者や乳幼児、呼吸器や心臓に病気を抱えている方は重症化することもあります。
罹患した場合は、抗インフルエンザ薬、安静休養、水分補給などによる治療を行いますが、それ以前に手洗い、うがい、マスクの着用、ワクチン接種による予防が大切です。

インフルエンザウイルスにはA、B、C型があり、それぞれに多くの亜型と異なる株がありますが、C型が問題になることは極めてまれです。変異を繰り返すことが多いので、毎年、その年の流行型を予想してワクチンが準備されています。

その年のワクチンの予約開始日はホームページ上でご案内いたします(おおむね10月ごろ)。

肺炎球菌

肺炎球菌性肺炎は成人肺炎の25~40%を占め、特に高齢者では重篤化することがあり問題となっているので、重症化と死亡リスクを軽減させるためにも65歳以上の方にはワクチン接種をお勧めします。
65歳以上の対象者には自治体から接種案内が届き公費で接種が可能です(1回のみ)。
なお、2回目の接種は1回目から5年以上間隔を空けるよう勧められています。

風疹

風疹は風疹ウイルスによる感染症で、潜伏期は2~3週間、主な症状は発熱、全身の赤い発疹、頚部リンパ節の腫れなどです。予後は比較的良好ですが、妊娠初期に感染すると胎児に先天性風疹症候群(難聴や先天性心疾患など)が高率に発症します。
そのため、妊娠可能な成人女性はもちろん、成人男性もワクチンを接種して抗体を獲得することが大切です。

令和6年度(2024年度)まで風疹抗体検査と第5期定期接種が行われています(公費)。
対象は昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性で、風疹抗体検査を受けて抗体が無ければワクチンを接種することができます(対象者には案内が届きます)。
詳しくはお住いの市区町村ホームページや保健所予防接種担当窓口にお問い合わせください。

麻しん(はしか)

麻疹は麻疹ウイルスによる全身感染症で、感染力が強く空気感染や飛沫感染、接触感染によって伝播します。潜伏期は10日前後で、2~3日の風邪症状に続き高熱、発疹が出現します。肺炎や中耳炎、脳炎など重症化することもあるため、感染の既往がない方はワクチンをきちんと受けましょう。ワクチンの効果は非常に高く、被接種者の約95%は免疫を獲得すると言われています。

現在は風疹ワクチンと麻疹ワクチンは単独ではなく両者の混合ワクチン(MRワクチン)が使用されています。

水痘(水ぼうそう)

水痘は、水痘-帯状疱疹ウイルスに初めて感染した時に起こる急性感染症で、潜伏期間は10-21日、発疹と軽度の発熱で発症します。発疹は最初は赤く盛り上がった発疹ですが次第に水疱やかさぶたになります。成人がかかると重症化しやすいので予防接種によりきちんと免疫をつけておくことが大切です。

帯状疱疹(帯状ヘルペス)

小児期に水痘に罹患すると、その後、水痘-帯状疱疹ウイルスは神経節に潜伏し続け、体力や抵抗力が落ちた時に帯状疱疹を引き起こします。帯状疱疹は、身体の左右片側だけに赤い発疹が複数、帯状に出現し、急性期の痛みだけでなく、皮疹が消えた後も後遺症として神経痛が残ることがあります。日本人成人の90%以上は体内にこのウイルスが潜伏しており帯状疱疹の発症は50歳代から増え80歳までに3人に一人が発症すると言われています。
50歳以上の方は帯状疱疹を予防するため、以下の2種類のワクチンから選択できます。

ビケン
(弱毒生水痘ワクチン)
シングリックス
(不活化ワクチン)
接種
方法
皮下注射 筋肉注射
回数 1回 2回(2か月以上間隔を空ける)
予防
効果
発症を約50%減
帯状疱疹後神経痛を66.5%減
発症を90%減
帯状疱疹後神経痛を85~100%減
効果
持続
期間
5年程度 9年以上
副反応 軽度
局所の赤み、かゆみなど3~4割
中等度
局所の痛み7~8割、赤みや腫れ3割
筋肉痛、疲労感、頭痛4~5割
発熱2割
費用
(自費)
7,700円(税込み) 1回22,000円(税込み)× 2回

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

おたふくかぜはムンプスウイルスによる全身感染症で、潜伏期間は2~3週間。耳の前下方が腫れて痛み、合併症として髄膜炎や男性は精巣炎を起こすことがあります。

破傷風

破傷風菌は土壌中にいる菌で、傷口から侵入し細菌が作る神経毒によって全身のけいれんなど重篤な症状を引き起こします。
破傷風の免疫はワクチンを受ける以外に獲得できないので、予防接種を受けることが大切です。けがをしやすい職業や土いじりをする方などはこれまでの予防接種歴に応じた追加接種が望まれます。

アイビークリニック虎ノ門

03-5501-1511

診療科目
内科・外科・消化器内科・消化器外科
院長
畝村 さゆみ
住所
〒105-0001
東京都港区虎ノ門1-9-11 GATE虎ノ門
※茶色い建物の1階です。(2023年3月6日(月)に移転いたしました)
アクセス
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東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」B4番出口より徒歩3分
都営三田線「内幸町駅」A3番出口より徒歩3分
JR「新橋駅」日比谷口より徒歩7分
休診日:土曜、日曜、祝日
●:胃内視鏡検査および超音波検査の実施可能日、外科専門医の診察日
※受付時間は診療終了時間の15分前までとなります。
※ご診察は予約優先となりますので、できるだけ予約をお取りください。
診療時間
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