働く女性のだれも教えてくれない30~40歳代の落とし穴
アイビーメディカルインフォメーションシリーズ >乳がん検診の落とし穴
画像検査はマンモグラフィーとエコー
乳がんを発見するためには,まず触診(手でしこりを触れる)を行います.続いて「マンモグラフィー」という,お乳を板ではさみ薄く平らにして撮影するレントゲン検査を行うことが一般的には推奨されています.
乳がんを検出する画像としては,マンモグラフィーとともに超音波検査(エコー)などが用いられますが,一般的な検診で採用されているのはマンモグラフィーまでです.人間ドックなどでエコーを行うことがありますが,これは保険適用外(つまり基本的に自費)として扱われます.
マンモグラフィーによる見落とし
一例を示します.図1は70歳代女性のマンモグラフィーです.乳腺は加齢のため萎縮しており,お乳は全体的に黒っぽく写っています.その中にがんの病巣がくっきりと白く写っています.両者のコントラストは明確で,がんを見落とすことはありません.一方,図2は何となくしこりを自覚していた40代女性のマンモグラフィーです.まだ乳腺には張りがあり,これが全体的にごつごつと白く写っています.このため,しこりの有無はよくわかりません.しかし,この中にはがんの病巣があるのです.この患者さんは大学病院で数か月前にマンモグラフィーによる検診を受け,異常なしと言われていましたが,不安なため後にエコー検査を受けました(図3).黒いしこりがあることが明らかです.一見しただけで「乳がんを疑うべき」と診断可能です.
乳腺がまだしっかりと残っている30~40代(場合によっては50代でも)では,このようなケースが多々あります.最近,マンモグラフィーによる乳がん検診がさかんな米国でも,40代女性の乳がん検診におけるマンモグラフィーの有効性に疑問の声があがっています.